そうすると出くわす風景があるんだよ。お母さんと子どもが本借りに来てるわけ。しばらく別々に探して、子どもが一冊本みつけて、「母ちゃんこの本借りていく」なんて持って行くと、お母さん、ちらっとそれを見てね「またそれ借りていくの?この間返したばっかりじゃない。別のにしなさい」って言ってるわけ。「やめてくれよ」って言いたくなっちゃう。皆さんそんなことやってないでしょうね。
子どもにしてみれば、この間返したばかりの本かもしれないけどまた親友に出会ったような嬉しさなのよ。だから借りていきたいと思うの。いいじゃない?とっても必要なことだよ。
子どもの魂の安定した成長にとって、大事なことだよ。
“子どもの魂の安定した成長にとって大事なこと”
だけど親の方ってそういう時に、ケチな事考えちゃうんだよね。「新しい本読んで知識を増やしてもらいたい」なんてさ、僕に言わせるとケチな考えだよね。どっちが大事ですか?
子どもの魂の安定した成長の方がよっぽど大事よ。
子どもの魂が安定して豊かに育っていれば、知識なんかくっついてくるよ、吸い取られてくっついてくるよ。逆考えてご覧なさい。子どもがいつも責められて、責められて、新しいもの与えられて、安定してない時に「これは知識だから覚えなさい」っていったって覚えられないよ。そんなのできないです。まず子どもの心が開かれていること、魂が安定していること。それが大事だよね。
子どもが好きな本を「ねえこれ読んで」って言ったら、読んでくれって言う限り読んでくださいよ。あんなこと言うの、長い人生で考えたらほんのちょっとの間なんです。ゴールデンタイムですよ。無駄にしないでください。18歳になったらもう言わないから。本当にそうです。
同じ場面は同じ言葉で語る。深い意味があると、僕は思っているんです。

◆昔話の特性―「白雪姫」に見る図形
その事が一番きれいに現れているのが、「白雪姫」なんです。白雪姫って三回殺されているんですが、ご存じですか?皆さん自分の知っている「白雪姫」思い出して、もしリンゴでだけ殺されていると思っている人は、ディズニーにだまされてるんです。ディズニーは一回きり。それでは大事なことみんな消えちゃうんです。
じゃあ「シンデレラ」。シンデレラは、あのガラスの靴を置いてきたのは、三回目の舞踏会です。
どうですか?もし一回目の舞踏会で置いてきたとしたら、それはディズニーにだまされているんです。ディズニーは本当にダメなんです。昔話に関してはダメ。「ファンタジア」なんか初期のはとても良かったけどね。昔話に手を出してからダメになった。昔話をダメにしている。どうぞ、全訳で読んでください。皆さん、子どもに対するこれは責任です。

「白雪姫」こういう話です。概略をお話しするとね。女王は白雪姫殺した気になってるよね、狩人に渡して「殺してこい」って言ったから、だけど狩人は逃がしちゃったでしょ。
でまだ生きていた訳ね。それを女王は鏡で知る訳よ。「鏡よ 鏡よ」って聞いたわけ。それで殺してやろうと思って、1度目は行商人に変装してきれいな紐を売りつけに行きます。
そして白雪姫が紐を買うと、「じゃあ、あんたの胸を飾ってあげるよ」って言って、そして胸をぎゅうっとしめます。白雪姫はばったり倒れる。窒息死したみたいね。で女王は帰っちゃいました。
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